2016年6月7日火曜日

SRデモ車製作記


   モノを作るには自分の頭の中にイメージがあるとはいえ絵ぐらいは必要です。
   で、書いたのがこの1枚。後にも先にもこれしか有りません。
   既存の車両を弄るカスタムバイクの場合は沢山書いても意味がないんですよね。
   フレームがじゃまになったりスペースがなかったりして思うようにいかないからです。
   絵を再現するというよりあくまでこんなカンジにしたいというようなメモ書き。
   絵がヘタなのは突っ込まないようにお願いします。




   次の段階がダンボール造形。
   おそらく他の人はやっていないはず。自分は昔からこの手法です。
   目的は二つあって一つはデザインが成り立つかどうかの確認。
   もう一つは保安部品の選定と造形における最重要項目といえる位置関係の設定です。
   しかし人の感性というのは恐ろしいもので、この時に適当に引いたフリーハンドの線が
   後々ずっと造形の目安になっていくんですよね。




   ここからは適当ではありません。(最初からテキトーではありませんが。)
   むしろ呆れるぐらいにチマチマねちねちコツコツと寸法を合わせ込んでいきます。
   そんな時に頼りになるのは何といってもセンターライン。中心線命です!
   とにかくセンターラインさえ引いてあればコンパスとアール定規で何とでもなります。
   だから自分が作った製品は必ず中心が分かるように小細工をしてあるのです。
   あと、造形のバランスを保つには自由度の低いモノから作っていくのがセオリー。
   特にSRはシートレールの例の出っ張りのせいで制約だらけですから。




   シートが決まったところでビキニカウルの製作に入ります。
   まずこの状態からFRPを張って車両への取り外しが可能なベースを作ります。
   メーカー仕事だと車両に固定されたまま型反転をしたりと非常に苦労しているので、
   せめて自社でやるときぐらいは楽をしたいですからね。
   ベース形状が出来たら粘土を盛ったり削ったりして造形をしていきます。
   タンクやシートとのバランスを見ながらボリュームの調整もしていきます。
   ハンドル逃げのラインを考えるのに数時間かかったり、2回もフィンを作り直したり、
   これ以降は泥沼にはまり画像を撮っているヒマすらなかったので・・・




   イキナリ完成です。製作記というより自己流ノウハウを語っているだけになってますね。
   こんなエントリーでも少しは皆さまの参考になったでしょうか?
   ただ間違いなく言えるのは手を動かさない限りモノは出来上がってこないってコト。